くすのき広場事業について
子どもたちが様々な大人と出会える場
相模原市大沢地区では、市営県営団地が隣接して約1000戸あり、生活保護、外国籍、一人親家庭等々多様な方が暮らしています。その中で、市委託事業として、緑区生活保護高齢者自立サポート事業の拠点がありますが、若者向けの支援は今までありませんでした。
そうしたところ、民生委員として活動していた平成26年頃に、「団地内での共働き世帯や一人親家庭の増加により、放課後の児童クラブや民間の児童クラブはあるが、年齢や収入の制限があり夜間外で遊んでいる子どもがいる」「放課後や休日「居場所のない」子どもたちが増加しており、大人から必要な情報や保護を受けられず、学力低下や問題行動を起こす要因となっている」などの相談を受けました。
当時、私は民生委員主任児童委員でしたが、委員は問題家庭の見守り・児童相談所や子ども家庭相談課等機関へのつなぎ役で地域活動は求められていませんでした。
しかし、この地域の包括支援センターの職員でもあり、地域のために何かできないか?と考えていました。
そこで、諸団体に相談したところ、高齢者サロン、フリーランスライター、大学助教、民間Facebookグループ、民生委員児童委員、市議会議員が支援、協力の申し出がありました。
「みんなで子どもたちの育ちを見守る」という目的を持つ大人同士がつながり、理解しあい、コミュニケーションを取る。その中で子どもたちが色々な体験をし、秩序を学び、それが健全な育成の一助となることを願い、家庭と学校だけでなく、子どもたちが様々な大人と出会える場を作り運営していく地域住民による組織として「くすのき広場」ができました。
くすのき広場では、以下のような活動を行っております。
・団地内の公共スペースを拠点
・毎月2回(現在は4回)15:00~ 19:00(学生は17:00に帰宅)
・団地内の高齢者におにぎりを作ってもらい、子どもたちに食べてもらう
・中高大学生他ボランティアの子どもの遊び相手や学習支援
・おそうじ大作戦
・近隣の小学校教師の協力によるエ作
・民生委員児童委員による竹とんぼ作り、のこぎり体験
・地域のニーズ・QOL調査
・アンケートを大学に作成分析依頼し、結果をくすのき広場参加児童の家族に発表
・活動が終わった後に、ボランティアの方々と反省や
・今後の運営方法について話し合いをしています。
ご近所健康づくりの会
高齢者の生きがいのため、他世代との交流を
この会を立ち上げたのは、平成24年頃でした。当時、高度成長期の集合住宅に流入していた生産年齢人口の高齢化に伴い、特に集合住宅での高齢人口の割合が増大していくことが明らかでした。集合住宅の高齢化により起因する問題を充分に把握しておくことが重要と思われました。大沢地区の集合住宅の高齢者の特長として地縁が薄いため他者との結びつきが弱く、人や環境との関わりが乏しいことが推測され高齢者の生活機能に影響することが知られていました。
一人暮らしの孤独死が取り上げらますが、老老介護の問題などにも関連して必ずしも一人暮らしであることだけが孤独死の要因とは言えません。このような亡くなり方は地域コミュニティが希薄な地域に多いとされていました。
その頃、大沢地域包括支援センターにいた私は、上九沢団地老人会会長から「団地の高齢者の孤独死が増えている。閉じもこっている人も多い。何とかして外に出してやりたい。団地内外で助け合い、仲良くしたい。包括の協力を得て何かできないだろうか。」という相談を受けました。そこで、北里大学医療衛生学部などに相談をする中で、団地内のお年寄り800余名にアンケートを行いました。
その中で、「居住年数の浅い方は、ご近所付き合いが少ない」「外出する機会がない人は、うつ傾向になりがち」という結果がありました。
そこで、「ご近所健康づくりの会」を始めることにしました。月2回収会場に集い、健康を保つ軽体操や懐メロ、アンチエイジングの勉強やちょっとした外出を楽しみます。毎回30名を超える参加者で賑わいます。
わくわく農園
農作業で、地域と高齢者の繋がりを
大沢地域の農業は本来強みですが、「跡取りがいない」「高齢になり耕せない」などの理由で休耕地が多く、不法投棄の温床にもなり、地区の課題の一つにもなっていました。
私は、平成25年頃、大沢地域包括支援センターで勤務しながら、地域等を活かし、地域住民が連携し、高齢者がいきいきとした生活を送ることができるためのひとつの方法として、農作業が有効であると考えていました。
そこで、「まちづくり懇親会」で「農を活かしたまちづくり」をテーマとして懇談するなどして、事業を進めることにしました。
高齢者が日光を浴びること、土に触ることなど農作業そのものがリハビリや介護予防につながり、外出機会の増加や心身機能の活性化につながると思われました。
また、地域との交流の機会の増加にもなります。さらに、地域包括支援センターが調整役になることによって、高齢者・市役所・社会福祉協議会・自治会・民生委員・ボランティア団体、などの連携が図りやすく、ネットワークが構築することによって、ほかの事業も調整がつきやすくなるメリットもありました。
そして、大沢地区在住の方に公募し、コミュニティ農園運営を行っていくことになりました。栗の里の笹生さんの協力を得ながら、参加者に負担が少ない方法で農作業を行っていく計画をたてました。
3人1組で半畳くらいのスペースの畑を耕すほか、大勢で作業ができるスペース、放っておいても育つハーブ類等の収穫を行いました。収穫祭を渓松園にて行いました。
さがみはらぶグループ
市民が集うFacebookグループを立ち上げました!
「さがみはらぶ」は相模原が大好きな人たちが集うコミュニティです。みんなで相模原を盛り上げて、相模原という素晴らしい街をもっといろんな人に自慢できる街にしたいという思いから、平成23年に、仲間で立ち上げました。
現在では、8000人を超えるメンバーが参加しています。日々の暮らしに役立つ情報やお祭りなどのイベント情報をシェアしたり、その他の楽しい話題で交流ができる楽しいコミュニティに育ててきました。
姉妹グループには、「さがみはらーめん部」「酒がみはら」「シュガーみはら」「写がみはら」などがあり、各分野で情報交換をしております。